2014年の012「パズル」
まあだからといって、そういう要素が皆無では無いし、ブラッディな映画なのは否定できないし、そういうのが駄目な人は見ないに限るだろう。
自分もそこに興味があったのでは無くて、5月の井口監督の「ライヴ」と対になった存在なので「見ておかねば」的な部分が強かった。
原作はまたも後回しなので、推測だけど小説ならパズルの謎解きとかに力が入れられているだろうけど、今作はそんなのはもうどっかに飛んでいて、そのために右往左往する人たちは記号的に処理されている。潔い脚本だ。従って、殺害のプロセスの裏付けも瞬間瞬間のシーンだけしかなく、どうやってアレ手に入れたの?どうやって実現したの?とかすっ飛ばされてる物だから、丁寧なミステリーを期待していると面食らうだろう。
監督が自ら言っていたように、これは青春映画のように主人公二人の不思議な関係性の中に残虐きわまりない殺害をエンタメ路線に乗せて公開可能な映画に仕立てた物だ。
主役の夏帆は高校生としては大人びた顔になりすぎていたが、今作の中ではそれで良かった。特に彼女の建前と本性が入れ替わる表情はとても良かったと思う。
周りを固める人間が引きずられていくのも面白し、映画が終わっても何も解決しないでイヤな感じが残るんだけど、その中にある青春は酷くうらやましい輝きがあると思った。
エンドロールを見るとその気持ちがいっそう強くなるはずだ。
「パズル」公式サイト
http://www.puzzle-movie.jp/
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