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2014年3月17日 (月)

2014年の014「ロボコップ(2014)」

 誰にも特別な映画というのがあると思う。

 自分にとってポール・バーホーベン版「ロボコップ」はそういう作品の一つだ。

 それ以前にも洋画は見ていたし、特撮とかSFXの観点からでもずっと上位にある作品があるけれども、劇場で見た時に、「よくぞやってくれた!」「これだ!見たかったのは!」と心から思った作品なのだ。

 どこがといわれても困るが、喪失した自身を取り戻す過程もそうだし、単純に外連味のある演出も好きだった。ビデオ化が遅れるんじゃという噂に、小遣いから捻出して映画館へ3回、足を運んだのも懐かしい思い出だ。

 もちろん、今見れば古い作品だ。デザインも無骨過ぎるし、造形技術というより素材や加工技術も今からみるさすがに見劣りするし、ストップモーションはあの時代でも古かったし、今の技術でどうなるのか興味津々で観に行った。
 シナリオも演出もオリジナルに理解があって、オマージュもリスペクトも感じれる作品だった。

 けれど同時にこれは一番面白かった部分が欠落した作品に思った。

 話の仕掛けは面白いのに淡々と進む。ラストの展開もオリジナルに倣った順番なのだけど、全然溜飲が下がらない(笑)ちなみに皆には敬遠されがちな2、3もここはしっかり残っていたのに何でだろう?時代が違うと敬遠されたんだろうか?

 黒いヒーローだった人に黒が良いと言わせたりといった外からの遊びもあるんだけど、ED-209との戦いのシーンはオリジナルシリーズの戦いを踏襲していて、興味深かっし、2の時に照明とフィルムの関係で色変えしてないのに青っぽくなったロボコップについても再現してて笑ったし、当時は衝撃的だった見ないで打てるを演じるシーンも今の技術で見られて良かった。

 でもね。それじゃ足りない。

 たとえばガソリンスタンドの爆炎をバックに(SHELLのSだけ吹っ飛んでHELLになってる)してるロボコップとか、最初にマズルフラッシュ放ちながら構えてるシーンとかに心が躍ったし、最初に思い出されるんだよなぁ。

 そういえば、一枚絵にした時に映える新しいカットが無かったような?もしかしたら小難しいことより、そこがとっても大事なんじゃ無いかと思った。
 3のラスト、カネミツに放つ「おまえはロボコップと呼べ」とか、その前が酷くても、アレで許すというか舞い上がっちゃうようなそんなカタルシスが足りなかった。

 「ロボコップ」公式サイト
 http://www.robocop-movie.jp/

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