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2014年7月 6日 (日)

2014年の042「オール・ユー・ニード・イズ・キル」

 原作は読んでいないので、その辺の際はコミカライズ版からの推測でしか判断できないのだけど、映画もテレビゲームをやっているとふと思ったりする死んだらリセットしてセーブポイントからってのをSF的に仕立てた良作だと思った。

 コミカライズ版を読んでいるので、その辺と比較するとかなり設定を変えているのだが、ハリウッド的なラストへの展開の仕方に十分にそれが効いていて、後半はドリンク飲むのも忘れて見入っていたようだ。

 主人公はハナから自分が戦闘するのはご勘弁くださいというような男だ。それが否応なしに戦闘に巻き込まれていく。そこがイヤで逃げ出すために、逃げ出す唯一の方法、勝利のためにどんどん順応していく。

 主人公の初期性格設定が全然違う、これが大きな違いで、そこに意味が持たせてあることが非常に面白い。こういう設定だと原作のような少年兵ではなく、ある程度年齢の行った人間の方が面白いとなるわけだ。

 ヘタレの兵士が、舌を巻く最強兵士に変貌していくプロセス、頭だけがスキルを蓄積していくのに身体がついて行けるのかと思うと、実際はかなり無理のある設定だと思うけど映像が疑わせない構成になってる物だから面白い。

 単純な成長譚でも無く、戦争物でも無い。現状を打破して先に進むためにありとあらゆる手を尽くしていく様は冒険アクションといった方が良いのかも知れない。

 特にラストのシークエンスが見事で、もしやとヒヤリとさせながら、終わりに向かわせるところなんかは脚本、演出の連係プレーが活きている。

 そしてトム・クルーズ。そんなに好きな方の役者ではないのだが、キッチリ仕事していて出るだけで華のある太陽のようなスターだと言うのは今回も感じた。最後に見せる笑顔は見事だ。

 ただ1点だけ、作品の性質上、これもまた自己犠牲による勝利を示唆している。これだけはもの凄く引っかかった。何でアメリカの大作にこういう傾向が出てきたのかは如何に敵が強大でも気にせずにはいられない。

 鑑賞はIMAX3D版を推奨するけどそうで無ければ2Dが良いんじゃないかな?

「オール・ユー・ニード・イズ・キル」公式サイト
URI= http://wwws.warnerbros.co.jp/edgeoftomorrow/

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