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2004年11月

2004.11.12

老舗に紛れるダメな店

 先日、食の件でがっかりすることが2件ほどあった。

 1件は水天宮にある稲庭うどんで有名な古都里(ことり)だ。この古都里が最近黒塀横丁なるJR東京駅地下の飲食店街に支店を出したのだが、カウンターで待ってるときに非常に厨房で拙いことをしているの見てしまった。揚げ方の人間がエビ天を盛りつけ時に落として戻したのを。

 厨房の台の上だとはいえ、剥き身のステンレスの上を手をついたり、いろいろな食器や調理道具を置いたりしているの上に落としたのだ。一瞬、揚げ方は私と目があったので、すぐにバットにその天ぷらをのせて、揚げ方の位置に戻った。特にそのとき追加では揚げていなかった。当たり前だそんな無駄なことをさせるわけがない。それから落とした物を廃棄した様子もなかった。

 さてこの古都里は揚げ物がたいていセットになっているメニュー構成なので、なにやら他の物を盛りつけて、最後にその天ぷらをもう一度盛りつけた。そのときバットの中身はすべてからになっていた。どれかに落とした物を紛れ込ませたのは間違いない。

 最後に盛りつけた物は私の手元に来た。私は抗議はしない。ただもう行かないし、こうやって記事を書く程度のささやかな抵抗だが、他の人にも勧めたりはしない。早晩店が消えていくか、揚げ方がクビになるかのどちらかを願う。

 さて、もう1件は同じく日本橋の老舗こんどう軒だ。著名な中華屋なので一度は行ってみたいと思っていた。日本橋高島屋のそばに高島屋よりも前にできたらしいが、この店は行くと本当にがっかりする。まず、不味い。それから客あしらいが最悪だ。客が頼んでる注文もそっちのけでビールかっ食らって、知り合いとしゃべり続ける。あのよく笑い話にある丼に指をつっこんでくるようなことを、平気でやる店だ。店じまいの時間も近いかも知れないが、50年以上続けてきたおごりを感じる。

 それにもまして頭を抱えたのが支那そば屋の佐野という人の雑誌記事でここのラーメンを取り上げていたこと。この人は強面でマスコミ露出も多く、「ガチンコ」の企画もあって何となくこだわりの料理人っぽいのだが、実際、舌はたいしたこと無いのかも知れない。東京の有名ラーメン店でビックリするほど美味かったことはほとんど無い。関西のチェーン店のラーメン屋の方がずっと美味さのヒット率が高い。

 マスコミに作られるのは確かに現状仕方ない。それを見極める目も必要だとしみじみ感じた。ある意味、本来の老舗のあるべき姿にほど遠いところが、たまたま残っていただけで老舗面できるのも東京らしいなぁと思う。

 本当に残念。

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