知りたい猿田彦と天狗の差
このブログでは初めて安史和尚の文を載せたり、個人的都合で妖怪関連の記事が多くなると思うが申し訳ない。(秋の新作アニメ「ガイキング」や「Mr.インクレディブル」のDVDでのプレイバック、「響鬼」の総括など色々語りたい事もあるのだが時間がない)
さて、「渡り番頭 鏡善太郎の推理Ⅲ」〜神々の里・高千穂 燃える夜神楽殺人事件〜と言うTVドラマがあった。私は再放送でお目に掛かった。
この番組をなぜで語るのか。実は話は大したことはないし、いかにも2時間サスペンスドラマらしい、私が嫌いな方の話だが、トリックを探し当てる課程で妖怪が絡んでいるからだ。ネタバレをしないと説明出来ないので諦めて欲しい。
このドラマの中で犯人が殺人を犯すときに正体を隠すために扮装をするのだが、それが神楽の猿田彦なのだが、神楽を愛するが故に(高千穂の人が総意として神楽を愛しているのは事実だろうが、そこまで愛してる人ばかりというのは、もの凄いステレオタイプな設定)猿田彦の面が使えず代わりの天狗の面を使うのだ。正直言って普通の人は区別が付かない(笑)というのはどちらも赤く、ピノキオのような鼻で、剛毛の髭が蓄えられている。
それを渡り番頭(各地を渡り歩いて番頭をしている)の加賀丈二が来たばっかりなのにすぐに見抜いてしまうのだ。地元の神楽を愛する警官などが全然気が付かないのに。
いけないいけない、最近ゆるいシナリオを許容出来なくなってるな。
まあ話の筋は置いておこう。とにかくこの天狗の面、修験者の帽子を被っているわけでもなく、顔の造作の細かな違いだけで、天狗か猿田彦か見分けねばならない。しかも暗闇で(^^;、分かったのは奇跡的なのだが、それほど似ている。
似ていると言うよりおそらく天狗の姿は猿田彦から来ているのだろう。ちゃんと調べなくては分からないものの高千穂だけでなく伊勢神宮とも結びつきが高いあの姿の猿田彦が、天狗の姿にスライドするようになるプロセスは興味深い。天狗が本来姿のない怪異でありながら、次第に修験者姿やクチバシのあるモノを取り込みながら、赤く高い鼻を持つ顔を定番にしていったのは、誰かがまとめたからだろうか。
神楽の面や天狗の面を検索してみた。
URL= http://shizuoka.ais4u.jp/omenya/kagura.html
URL= http://shizuoka.ais4u.jp/omenya/ka3.html
URL= http://www.taishogift.jp/shohin/men_k-05.html
この辺を見てもらえば分かるが、髭の有無は実は決定的でなく両方とも合ったり無かったりしている。渡り番頭が暗闇でも見分けが付くにはそれなりの意匠の違いがあると思うが番組中ではそこに言及がなかったので、ついぞ何が違うのか分からずじまいだ。
で、脈絡がないのだが、その違いを教えて欲しい(笑)私が顔を振ったその瞬間にドラマの中で区別があったのかも知れないが、どうにもこうにもなぜ見分けられたのかが気になって今日まで来ているのだ。
詳しい人お願いします。
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