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2007.05.05

劇場版「ルパン三世」インプレッション070504

 やっぱり面白いなぁ。映画「ルパン三世」(正式名はこれだけのはず)。

 ルパンというと「カリオストロの城」の印象が現在は強い所為で、アレがすべてのルパンのイメージにつながっているのが逆に最近は鼻につく。大体原作者の方にダメ出しが出るような状況って?困るよねぇ(笑)いや、シチュエーションで困ってるだけで映画そのものは悪くないんだけどね。

 大体、あのルパンは本筋からすると異端だからこそ面白かったと思うので、個人的にはこっちの方が好きだなぁ。(「カリオストロの城」ではいつものルパンは最後のシーンくらいだよね。)

 確かに劇場版第1作は古くさい雰囲気はあるかもしれないけど、アニメとして動きが面白い。ラストの宇宙空間の描写のようにパロディのような物もちらほらあるけど、これこそが「ルパン」らしいなぁと思う。

 話の筋も色々考えさせられる。冷戦時代の話にからめた世界事情を背景にした結局大国に牛耳られてしまう爆撃の嵐で終わるラストシーンやルパンの虚無の夢(盗まれた夢の正体は本当に「女」?)は「カリオストロの城」とは違った視点からのTV版への叱咤のようにも思える。

 演出では斬鉄剣のエピソードのようにハッキリ出ているのに、必要なときには適度に忘れてしまう伏線の仕込みかたとか上手いなぁと思う。(それ以外にもいっぱいあるけどね)

 しっかし、今見ると、あの当時よりリアルに怖いなぁ。複製人間(クローン)設定。

 本当に良い意味での昔のアニメだなぁと思うのだ。そして、アニメ版「ルパン三世」の"オリジナル"だとも。

 見直す度になんだかこの気持ちは深まっていくような気がする。新しい「ルパン」を否定するつもりはないが、異端でも正統でも良いので舌を巻くような新作を見てみたい物だ。

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» 『ルパン三世』(1978)   [【徒然なるままに・・・】]
1977年から放送が始まったTVの第2シリーズの人気を受けて実現した、初の劇場用作品です(アニメでは)。もともと『ルパン三世』は、TVの第1シリーズより映画としての企画が先でしたから、はたして何年越しの実現になるのやら。 ただしスタッフはTV作品とは別で、ルパンたちのキャラクター・デザインも全くの別物。峰不二子なんかTVの制約を離れて、思いっ切り弾けてます。知らないで子供を映画館へ連れてきたお父さんは、さぞかし気まずい思いをしたんでしょうね(苦笑)。でもそれが功を奏したのか、第2弾の製作も決定しま... [続きを読む]

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