「しゃばけ」「ぬしさまへ」(原作)インプレッション
ドラマは期待値に対して、"あんまり"だったんで、感想書かなかったんだけど、意を決して、原作を読んでみた。
「ベストセラーだから面白い」って事はないんだけど、化け物ジャンルで指示されてるからには何かあるだろうから確認だって訳だ。文庫版にしたところにその腰の引け方が分かる(笑)携帯性重視なんだけど。
すでに「ぬしさまへ」まで読了した。
「しゃばけ」は長編で以後少なくとも文庫化されたシリーズは短編集のようだが、「しゃばけ」を読み出して最初に思ったのは、ドラマ版はどう間違ったんだと(笑)言うこと。ドラマだけ見て憤慨した向きには原作をとりあえず読んでみることをお薦めする。というかジャニーズの人を主役にしちゃった時点で原作の良い部分が上手くできなくなるのは目に見えてたはずだな。プロデューサーのミスか。
一太郎があんなに元気じゃ困ります(笑)
「屏風のぞき」はアレでいいや(笑)
それと原作と変えている部分も、途中まで読むとその方が良さげに思えるような選択をドラマの方がしてしまった感じがしている。確かにその方が主人公にストレスを掛けやすいし、分かり易いかも知れないが・・・後のこと全然考えてない選択になっていた・・・原作の選択の方がふくらみがあって面白い。
原作もガチガチに読むよりは、緩く読むのが良いと思う。安楽椅子探偵たらしめるために、ちょっとのことですぐに寝込むような病弱である設定を持たされている主人公一太郎は犬神(怖いって!)白澤(そんなにしょっちゅう出てくるなよ!)をはじめとする妖、化け物、付喪神など今、我々に妖怪として認識される物たちを使って情報仕入れ、事件を解決していくっていう筋立て。
陰惨な事件や人間のエゴがハッキリと出てくるけど、基本的には緩い雰囲気、ギャグテイストのお話で、原作者の出自が漫画家の所為か、挿絵画家の画風の所為か、そこまでキツい気持ちに成らずに読める。
「しゃばけ」は非常に見所が色々あって、それ自身、出オチな所もあるためにハッキリと言えないのだが、はじめて書店で見たときは「しゃばけ」の意味が分からなくて表紙で「お化け」が出てくるのは分かったので「趣味悪いなぁ。娑婆とお化けのダジャレ?お化けブームの便乗かな?」(笑)とか今なら笑っちまうようなことを思っていた訳だが「娑婆気」と言う言葉があったとは。
まぁ読み終わるとダジャレの意味も少しはある様な気がするんだけど、むしろ言葉の意味を考えると、最初っから最後のことをタイトルで書いてるなんて(笑)思いもよらないよね。そういうセンスに自分は参っちゃったのかもなぁ。
「ぬしさまへ」は「しゃばけ」を補完するような話で、大事があるわけでもないが、それぞれに味わい合って面白い。ここまで読んで楽しめるともう次の2冊も買って構えちゃってるわけで、早く他のシリーズも文庫にならないかなぁ。
しかし、コレを読み出したんで「手のひら2」とか「電脳コイル4」とかに行けない(笑)「電脳コイル」は読了したら、DVD版の感想とともに感想あげる予定。
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