「ジャンパー」インプレッション
テレポーテーションの描写に惹かれて観たのだが、コレがヒドイ映画だった(笑)
内容が無さ過ぎる。
主人公はイジメによってジャンプ(テレポーテーション)能力に目覚める(実は過去にもあったらしいが当人は忘れていたようだ)。そしてどうしてだか分からないが彼らジャンパー(テレポーテーション能力を持った者)を刈る者たち「パラディン」が居て、その追いかけっこがこの映画の本題。
それ以上もそれ以下もない。
貧乏で問題親父に育てられたからと言って、主人公が起こした複数の銀行襲撃がチャラになる訳ではないだろうし、劇中では人殺しをしないことで彼に良い人属性を与えようとしているのだけれども、他のジャンパーはそうではないのだから、相手が追うのはものすごくよく分かってしまうし(相互作用に過ぎないのだけれども)主人公はただのバカにしか見えない。
そもそも、ジャンパーを追うパラディンも私怨で動いてるようにしか描かれていないが、どこにでも飛べる犯罪人がうようよしていたら誰でも困るっちゅうもので、むしろこっちの方に同情できちゃうのもマイナスのような気がする。
有名な役者や良い役者をそろえているが、話がバカなのでアクション以外はどうも集中できない。
最後にはヒロインまでこの流れに同調してしまう始末で、(子役で「テラビシアにかける橋」でもヒロインをやったアナソフィア・ロブの方が可愛いしな)なんだかねぇと思いながら、観ていた。
ちなみに日本にも飛んで、渋谷に登場するのに中華店から出てきたりするのはまだしも、銀座駅なのはいただけない。こういったところは、ジャンプして転々としてる様、ご当地感覚が適度に入ってれば世界後悔でも良い感触だろうって言う薄いマーケティングセンスがにじみ出てて、本当にどうでも良かったんだと言うことが画面からひしひしと伝わってくるのがまたイタい。
しかも、ラストシーンはあわよくば続編をと言うのが見え見えなのは良いとして、まだ追っ手は解除されていないだろうにおおっぴらに飛ぶかねぇ?(笑)
原作の方のあらすじだとおそらく前半は映画のようにバカな展開ではないハズ。読んでないから言えないけど。映画化の際にバカ度が増してるのは間違いないだろう。
パラディンをテロリスト的あるいは公権力の横暴になぞらえているあたり、対象の視聴者層をどの辺に捕らえているかが見え隠れするのだけど、これほどバカな話だとそれに乗ることすらしないのでアメリカの国政に影響を与えるようなことはないと思うけどな(笑)
でもまぁSFXアクション(だけ)をみたいなら止めはしない。
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