「バンテージポイント」インプレッション
もし、見ようか見まいか迷っているなら、見てから後悔してくれ。
久しぶりに「コレが映画だ!」という感じの映画を見た。
正直言って演出や脚本の詰めの甘さはいくらでもある。初歩的ですらあることも含めて。でも、それ以上に映画の面白さから目を離せない。
最近少し揺り戻してアメリカ映画も長時間物が増えていたが、90分間のコレはひとときも目が離せない。何かちょっとしたことに次の謎の回答が隠されているかも知れないので、つい凝視してしまうのだ。それがまた作劇上のミスリードを誘い、してやられると言う寸法。
犯人に関しては最初の段階でおおよそ分かっているのだがどういう風に分かっていくのか、どういう風に絡んでいるのかが溶けていく様が心地良くって、リクライニングでゆったりするつもりが、体起こしてるもんだから腹筋が逆に痛くなっちまうという有様だ(笑)
主人公が誰と言えるかは微妙だが重要な役所の人間に訪れるドラマもなかなか、アメリカ映画らしいカーアクションも見応え十分だ。
人気ドラマ「24」の影響が多分に感じられるストーリー構成だけど、それを一気に90分に凝縮して見せてくれた感じ、微塵も物足りなさを感じないすばらしいエンターテーメント映画だった。
シニカルな視点もあり、政治背景に関しても十分に楽しませてくれる。
現時点で自分の今年一番の映画。いや、ここ数年でも一番にして良い。
この多視点ドラマは「羅生門」のアイデアをパクった物だそうだが、こういうリスペクトなら大歓迎。
もう一度言おう。
「もし、見ようか見まいか迷っているなら、見てから後悔してくれ。」
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