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2008.03.02

「ライラの冒険 黄金の羅針盤」インプレッション

 ラストシーンを見た後、きっと大半の人が物足りなさを感じるに違いない。

 その所為か冒頭から、コレは三部作だからとか言い訳がましい追加テロップが散々入る。

 「ライラの冒険 黄金の羅針盤」インプレッション
 URL= http://www.goldencompassmovie.com/?&lang=japanese&start=home

 「テラビシアにかける橋」を見に行った理由にSFXバリバリの映画が見たいという欲求があったことは書いたが「テラビシアにかける橋」はそういう映画でなかったので少々うっぷんが溜まっていた。そこで足を運んだ次第だ。

 で、映画自身は非常に掛け足な感じがするし、主人公はいろいろな障害を乗り越えて目的地へ向かうのだが、障害が本当の障害になる前に次々と助けが現れてくるので、障害が障害になっていない(笑)心の葛藤はデーモンとの会話になって発せられてしまうので(この辺は演出が良いところもあるんだけどほとんどはダメダメな感じ・・・)すぐに分かってしまうなど、なんだか気をそがれることが多かった。

 こんな事がもう本当にこれでもかって位出てくるので、葛藤も何もないのだ。どんなに追い詰められてもお手軽RPGのイベントよろしく、その場で助けが来る。尺の問題もあるのだろうが、子供の浅知恵がどんどんかなっていくような感じで、びっくりした。

 後世界観を作る造語も何でそうしたのか分からないが、あの世界でも別な意味を持つ物だったり(だから言葉で説明させる)、我々の世界の言葉に近い言葉だったりで、練り方の足り無さを感じちゃう。それから他にも自分の外にいる魂(と訳しているけど日本人が思っている「魂」とは違うし、悪魔のイメージと重ねたくないからだろうダイモンと表記しているdaemon)デーモンと動物種族の棲み分けなどがまた練りきってない感じが漂っていて、人気はあるんだろうけど、いかにも不出来な感じでがっかりだった。

 話は本当に導入部でキャラクター紹介のような物に過ぎない。今後続編が作られるんだろうが、そこで重要になってくる「ダスト」周りの謎も予測は出来るが、ほとんど解かれていない。そんな感じでもう一山あるのかなと思っていたところで、エンドロールが始まって、「えーっ?」な感じに劇場が成ったのには笑った(笑)

 SFXシーン目当ての自分はそれなりに満喫した。でもそれだけだ。ニコール・キッドマンは現在撮影不能なわけで、主人公の子役も来日していたって事は、今後いつ二部を撮るつもりなのか分からない。とはいえ劇中でニコールキッドマン退場(コールター夫人ではなく)も示唆するシーンがあったりと、別な興味も感じた。

 それでも結構な時間飽きさせないでとりあえず引っ張ったところは評価できるんじゃないだろうか?映画の日に1,000円で見るならそれなりに長さもあってSFX満載で、葛藤も何もない平坦な話だけど、「それなりの物だなぁ」という感じだった。

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