「ハンコック」インプレッション
実は公開前はこの映画は「孤高のヒーロー」の新しい切り口を見せてくれると期待していた。と言うより、「日本でよく見かける孤高のヒーロー」は子供のわがままっぽいのが多いんだけど(対象が子供だからだろうけど)そういった風なものを金かけたらどうなる的な物を見せてくれるんだろうと思っていた。
それは、外れてはいなかったんだが、少し肩透かし。ただ、それだけでもなかった。
後半戦の「サプライズ」は観る前に誰が出ているのかとか知ってしまったり、ハンコックのピンチをどうするんだろうと考えたりする段階で予測がついてしまう程度の話だし、それに伴うアクションシーンも映像の緻密さは凄いんだけど、演出がまたも「ドラゴンボール」でいただけない。
最後も本当にご都合主義的だ。ただ、やっぱり今までのアメリカのヒーロー物とは少し毛色が変わってきているとは思った。
強き者が仲良く一緒になると「普通」になってしまうというのは、「アメリカとロシアの関係」や、そのほかの世界情勢のメタファーのようにも思う。また、少し行儀の悪いヒーローが少し嫌われながらも、お互いに付き合っていかなければならない部分を書いているようにも思えて、その辺がアメリカで受けた理由じゃないかと思う。ただ、日本や他の国ではどうなんだろうか?とも思った。
宣伝にも使われているとおり、確かにアメリカでは春の映画として公開され記録を作った映画だが、その後に「ダークナイト」があった。日本では逆になる。どちらが日本人に指示されるんだろうかねぇ。
それに続編は作れるが、続編で面白い話は作れないような気がする作品世界の構成なので、次があるかなぁ?
個人的には「グリーンピース」がアメリカでもネタにされるような者だと認識されていることが分かって安心した(笑)
ちなみに戸田奈津子が訳していた「クズヤロー」「クソヤロー」は普通なら「ピー」と音が入って消されるやつ(笑)なんだけど大丈夫だったんかね?ってか子供にコレ言わされたら「教育団体」から色々抗議が・・・とか心配しちゃうんだけどね。
分かり易く「Asshole!(尻の穴)」って言ってるから、「尻の穴」に突っ込まれるんだけど(笑)この手の言葉は「下の方」にネタが来ることが多いよね。日本も。まぁこれ罵ってアメリカ人に言ったら、とんでもないことになるので注意。
ああ、「そんな言葉使ってるとハンコックに○○されるわよ」って親が使うためのネタなのかな?(笑)
笑うタイミングが字幕だと大きく異なる映画なので、その辺悩み所だよね。
とはいえ、突き抜けてはいないけど、SF的な不整合に目をつむっていられれば、十分楽しめる映画だ。ファミリー映画としてはどうかと思うけどね(笑)
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