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2009.06.19

「ターミネーター4」インプレッション

 良くできたSF戦争物で、絵の安さもないし、安心してみていられる作品だった。ちょっとエッチなシーンがあるが、基本的にファミリー向けだろう。

 だが、これを「ターミネーター2」(LDを買う動機になった作品)を見たときのような感動を感じる作品として紹介できるかというとそれは違う。

 「ターミネーター」~「ターミネーター3」(まぁ3は2の焼き直しのようなものなので仕方がないが)というのは、迫り来る「ターミネーター」が登場したときにどうやってそれを脱するのかというホラーシーケンスが妙味で、2と3はシュワちゃんのヒーローっぷりを楽しむようになっているので、アクションシーンのカタルシスがより得やすくなっている。そういう作品ではないのだ。

 3までの話の中でバックグラウンドとして書かれていた未来の戦争の物語だ。

 もっとも今まで触れられた話でも過酷な戦争という印象だったし、(だからこそコナーに希望が存在する)今までのどちらかというとカラッとした感じのアクション物から一見ジメッとした戦争物になってしまった。物語としては最後のところのこの後どうするんだよ的な部分は別として、そこそこの出来になっている。

 それを期待してみるとガッカリすると思う。

 それからシュワちゃんが如何に光り輝くヒーローキャラかと言うことも改めて分かった。デジタル映像で復活したしたシュワちゃんはもう登場しただけで視線を奪っていく。(体はロナルド・キッキンガー)個々はサービスとしては良いかも知れないし破綻もないのだけど、他に視線が行く状況はあまり好ましくないのではと思った。

 3部作の予定だが、本国アメリカでは相手が悪かった所為(最初に確保したスクリーン数が少ないともうそこで勝負が決まってしまうのがアメリカの映画界)もあって、あまり成績が芳しくないので次回作がどうなるかは微妙じゃないだろうか?と思う。この路線で昇華できると意外に面白いのだけど経済が沈下している今、こんなに暗いイメージは受けないかもなぁ。

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