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2009.12.27

「アバター」インプレッション

 まず最初に3Dメガネはもう少しどうにか成りませんか?メガネ人口が多い日本ならもう少し考えて欲しい。「眼鏡 オン ザ 眼鏡」は鼻の止めが聞かないので滑るよ。

 短い物だったら良いんだけど、予告編集と合わせると3時間にもなるので、大変だ。

 でも不満はその一点だけと言っても良い。

 この映画は最初にアイデアを出した時期にはやはりどうしても作ることが出来なかっただろう。それはCGの存在やその出来にもよるけど、それだけじゃなくて、僕らがこういう映像に慣れているかどうかもかなり重要に思う。アニメファンがアニメ絵に慣れていてかなりの萌え絵でも普通の人から比べれば拒絶反応が少ないのと同じだ。

 物語は平凡に見えるけど、1箇所の説明的すぎるところ以外は、見せていくための仕掛けは何重にも仕掛けてあって色々工夫が面白い。物語の一見平凡な感じを演出でグイグイ見せていって、眼鏡の悩み以外は本当に素晴らしい映画だと思った。

 ナヴィ達がややマンガチックなのも全部狙っているのだと思う。CGクリーチャーを作る際に練りに練ったはずだ。もう背景やメカ普通の人間だって、全く実写と区別の付かない物を作れるのに、ワザとそうして居るんだから狙っているとしか思えない。

 異形のクリーチャー群も法則性を使ってその特質が分かりやすくされているのも、世界観のわかりやすさにつながるし、そうすると本当に白々しい感じがしないのだ。

 大体、最後の方は人間の顔を見る方が変な感じすらしてくる。そうやってこの世界に誘われて取り込まれてすっかり、当たり前になっているのが見事な演出だと思った次第だ。本当に面白く心地良い。

 テーマとしては異世界の異形の者達とのコミュニケーション。

 暴力的な地球人=スカイピープルはアメリカのメタファーというかそのもので、テーマ的にも今の世情に良く合う。ある意味、アメリカにとってはもう普遍的なテーマなのかも知れない。

 物語が終わり一応の大団円を迎える。この辺りは型にはまっていてありきたりな演出だがその様式美がまた気持ちが良い。

 意地悪な見方をすれば、この後彼らが平和に暮らせたか、あるいは地球人からの反撃、反抗を食らったかは分からない。それでも燃えるテーマでワクワクしながら見終えた。

 それにしても「SF」らしさを感じる作品だ。最近は国内では「SF」は売り物にならないので、売り込むときには「SF」臭を消している作品が多いのだが。子供の頃にワクワクしていた古くさい「SF」の臭いがする作品だと思った。

 今年最後の映画鑑賞がこれで良かったと本当に思える作品だった。

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コメント

 今回見たのはTOHOなんだよ。

 TOHOはどこもExpanD採用なんだけど、時間が長いと気になるね。メガネがずり落ちて上げるときにうっかり眉間の信号受信部触ると映像が壊れるし(笑)

 四月の話を聞いて思ったけどこの辺の情報共有して欲しい。落として壊すよりは劇場側も助かると思うし。アメリカの方は3Dをスタンダードに持って行きたいらしいからね。

 シネコンは色々使うんだけど、よく使うチネチッタもこいつなんだよなぁ。

 では良いお年を(^^)/っと(笑)。

うちの近所のシネコン(TOHO)では、EXPANDってピンクのミラーマンみたいなメガネなんだけど、前回ミートボール見に行ったときには無かったストラップが着いてた。

最初首から下げておくためかなぁと思ったんだけど、ヘッドレストに頭をつけると、つるが当たってメガネがずり落ちちゃうことが分かり、ストラップを締めたら快適なメガネonメガネとなりました。

ただ、毎回レンズが汚いのを引いちゃうみたいで、洗浄はもうすこし何とかして欲しい。

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