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2010.02.14

「インビクタス -負けざる者たち-」インプレッション

 何よりマンデラ美化されすぎだと思うし、フィクションとしての筋立ては緩い。誰でも書けるような定型の話だ。

 しかし、観たらわかるが見事に監督の術中にはまって、感動し、指導者たる者どうすべきなのかということを考えるようになる。

 クリント・イーストウッドはすごい監督だ。

 劇中に出てくる「Invictus」は自分は知らなかったが有名な詩らしい。「負けざる者」というよりは「征服されざる者」といったニュアンスが強いようだ。窮地に追い込まれても己の運命と己の意志を貫ける心・・・本当のだからネルソン・マンデラがここまですばらしい人かどうかは全くそう思わないんだけど(笑)

 そもそも、この世にはすばらしい人だというだけでねたむ人すらいるし、政治上の話はもっとどろどろしていただろう。

 でも、負の要素もチラチラとだが政治目的でマンデラが「ラグビー」を使う(ある意味非常に卑怯な)策略を描いているし、くせ者っぽさもたまらなくこちらの触覚を刺激される。

 何を堪えて、何を成すのか、学校の教師から会社の管理職、社長、国家元首まで、指導者は同じ悩みを抱えているはず。その立場にいてその悩みがないのは傀儡かお飾りだけだろう。

 しかし、ここ数年のイーストウッドの監督術はもはや名人芸の域。

 未見の人は是非。

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昨年は「チェンジリング」で、まずファースト・ダウン。 続いて、ヤバイかもと身構えたにもかかわらず、ぶっ飛ばされた超魔球「グラントリノ」 そして今日、 三たびふっ飛ばされノックアウト! ナゼここまで書くかというと..... 過去触れているように、私はずっと「イースドウッド監督もの」嫌いだったからだ! と聞けば、ただのスポーツ物では全くないことをご理解いただけようか。 タイトルにもあるように、最初の5分だけで、もう既に「号泣」(マジで) あとは思想とか批評とかなんていう概念なぞ超越し、ただ画... [続きを読む]

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