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2010.05.09

「劇場版トリック 霊能力者バトルロイヤル」インプレッション

 うっかり観たことすら忘れるような薄い一発ネタだった。

 「所詮この程度なのだ。」

 そう思ってみられないとがっかりする。

 この映画でおもしろがるのは唯一、松平健ネタだけで、他には何もない。テレビ版のトリックはパクッて来たネタだとは言っても、それなりにわかりにくそうな仕掛けを解き明かすミステリアスな展開もあったが今回はそんなことはない。頭はほとんど使わないで居られる。すぐ見透かされるようなものばかりだ。

 これは彼らが宣伝文句にしているように「お祭り」なのだ

 だから一人シリアスな状況で残された佐藤健には何の救いもなく終わる。

 まぁ「松平健」のところは本当においしいネタだったのだが。

 予告編はそういう風に作っているのだが本編ではイマジナリーラインを超える得意の理解を錯誤させるような演出は今回は抑えめ。誤解のしようもなく、ギャグも仕掛けも手垢のついたネタだけを見せられているようなものだった。

 そういう意味ではとても期待値通りの「正しいやり方」なのかも知れないのだけれども。

 堤さんには新しい物はもう無いかな?

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