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2010.10.10

お化けメモ20101010「東雅夫講演『小泉八雲と日本の怪談』」インプレッション

 内容を伝えるのではなく、感想なのであらかじめ断っておく。

 ある日横浜に用事があって、駅の中でふと目をやると神奈川近代文学館「小泉八雲展」の広告を見てしまった。

 私はそんなに真っ当なお化け好きではないが、なぜか八雲の「怪談」は文庫と新書で3冊持っている。1冊目は高校の時に柳田国男の「妖怪談義」と一緒に買った。2冊目は大学の時に英語の授業でオリジナルの「怪談」の邦訳(確か「狢」と「雪女」を訳したと思う)があったので、訳の確認用として買った。そして社会人になって同人作業の際にまたあることを確認したくなって買ったのだ。

 自分は短編ではあるが、3冊も持っている本なんて他にない。しかもすべて違う物だった。通常用観賞用保存用なんて物でもない。残念ながらすべてを手元に持っていないので、確認は出来るが読んだ印象がかなり違うので、訳者も違うのだろう。

 そこで帰って調べると企画は恐れ入るほどに見事な企画で、イベントも非常に興味深い物ばかりだった。

 神奈川近代文学館「小泉八雲展」
 <http://www.kanabun.or.jp/te0164.html

 知り合いのお化け好きと言うよりは私より遙かに怪異や幻想文学に造詣の深い知り合いに話をしたところ、「是非、東さんの講演を聴きたい」とのことだったので、いっしょに行くことにした。

 まあそのときは「カノンの夕べ」に行くなどとはつゆほども思っていなかったので、ゆったりと元町のカフェで待ち合わせなんぞしてなどと思っていたのだが・・・。

 結果、徹夜のイベントから身なりを整え直して、バタバタと知り合いと合流し、講演を拝聴した。話はとても興味深かったが、邦訳の質の問題やハーンの怪談採集の件、小泉家にまつわる話など興味深く、八雲展の図録を購入し、関連するところを読んでいるところだ。

 途中、「怪談之怪」、「新耳袋」の木原浩勝、中村市朗の話やある物の比喩に「ガメラ」が出たところで個人的に受けたが、全体的に怪談好き、八雲好きに非常にためになる講演で、楽しめた。

 それから、失礼ながら神奈川近代文学館の現館長が紀田順一郎であることを今講演の中で初めて知り、今回の展示会の充実ぶりに得心したところである。

 他のイベントにも興味があるので、時間が作れたらまた観に行きたい展示会だった。

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