「七瀬ふたたび」(2010)映画版インプレッション #nanase
小説があって映像化回数も多く、それぞれに思い入れも多いこの作品だから、人気はあるけど、時代背景とか考えると万人受けする物じゃないだろう。
多岐川裕美版の衝撃度はかなりのもので、多くのファンもここに集中してると思うが話は当然これとも原作とは違うものだ。(新しい解釈がある)
ネガティブな情報を書くが全体的に画面が「安い」。セットがセット然としていて、そういったシーンとロケとの差が画面からにじみ出ている。セット自体の作り、ライティング、カメラワークが関係するのだろうが、こういうシーンを見ているとアニメーションでやった方がシナリオに見合った絵を作れたのではと思うのだが、生身の役者だからこその部分もあり、なかなか難しい。
全体的には絵作りはまさに小中版という感じで、嫌いではないのだが、この惜しい感じを最後まで引きずってしまった。
繰り返しになるが、アニメであればラストバトルももっとまとまりが良い盛り上がりのある場面に仕上がったと思う。
芦名星は相変わらず美しい。唇が強調されていたが鼻筋のキレイなところが個人的にはたまらないし、また本作の七瀬には色気が必要だから、非常に良かったと思う。それにアクションもあって鍛えている体なのがよく分かる。
まあ湖面を飛ぶシーンは"姫"を思い出してしまって少し苦笑したのだが。
全体的に良い役者をそろえていて、それがまた「惜しい」のに拍車をかけている。
全体的には70点/100点に届かない感じかな。
それからおまけの、プロローグは実質小中監督の誘導でああいう画面になっているんだろう。(本編と違いすぎては困るんだし)ある意味本編以上にエロい仕上がりで、中川翔子自身も出演していた。
まあ尺も短いし何と言うところもないんだけど、ああいう映像を旬のアイドルがとっても良いというのはある意味とても幸せな時代だ。
「家族八景」の新たな映像化やや「エディプスの恋人」もみたいものだが・・・
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