「SPACEBATTLESHIPヤマト」インプレッション改 #sbyamato
映画はそこそこの出来という表現が正しいと思う。
CGは日本ではもっとも風景物などが上手い白組。レスキューシリーズで動くもののアニメ的な表現も充分に付けたと思うし、現状、国内で望める最高峰の一つだ。でも狙っているのか出来ていないのかまだまだ世界級には思えない。予算があれば出来るのかな?絵作りの感じからするとそれだけじゃない気がするけど。
それから、この映画は「宇宙戦艦ヤマト」でなく、やはり「SPACEBATTLESHIPヤマト」だった。けど、ノスタルジーが注力されすぎて愛憎入り乱れ真っ当に評価できそうににない。ノスタルジーで作品を評価しようとするのも変なので、それは違う人たちがしっかりやって欲しい。
言えるのは最初の「宇宙戦艦ヤマト」へ最大限のオマージュを捧げた映画であるということ。そして、昔のファンは見て損はしないだろうと言うことだ。
冒頭、「宇宙のお葬式」の中、「無限に広がる大宇宙・・・」で始まる当時のファンあら一字一句そらんじることが出来る有名なナレーション(ささきいさお)が入る。そしてタイトルへ。ただタイトルが立ち上がってくる。それだけだ。でもそこで泣けた。そんなヤツにまともに評価なんて出来るわけがない。
最初の復活編の企画が持ち上がっていたときにとある筋からシナリオも見せて貰ったがとても石原慎太郎が書いたとは思えず(笑)見事にヤマトになっていたのには驚いた。発進シーケンス、戦闘シーケンス。それだけで高揚した。
「ああ、ヤマトだ」
今作もそういったお約束はしっかりと抑えて作っていたので、本当に重要な要素だなぁと思った。
とはいえ打ち切られたと言っても当時としては破格のドラマ内容を持ったアニメーションの半年分をこの尺に押し込むのはやはり無理なのだった。分かりやすくするために敵側のドラマは大幅に削ったし、味方側もポツンポツンと置いていった。
そして、やはり敵の正体と結末に関してはテーマ性も変えて仕舞いかねないほどの変更だったのだが・・・。
今作る作品としてはSFとしても山と突っ込みたい。ドラマとしてもそうだ。
でも、自分は感謝している。それはオリジナルをもう一度観たくなるそういう気持ちが自分に戻ってきたからだ。
「宇宙戦艦ヤマト」。この作品がなければ、今見ている自分の趣味の世界は多分相当に違っていたはずだ。たとえ後年ひどい続編が続々出来ようとも、オリジナルの「宇宙戦艦ヤマト」は自分にとってかけがえのない作品だったなぁと改めて思った。
そして、先日無くなった西崎義展プロデューサーは本当にバカヤローな面しか思い出せないけど、心からありがとうと今なら言えると思った。
「ありがとう」
(修正2010/12/06)
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» Space Battleship ヤマト覚え書き [きぬのみち雑記ブログ]
○Space Battleship ヤマト 覚え書き
初日の夜、観に行ってしまった。
最終回だというのに、南大沢のシネコンプレックスでも四分ほどの入り。若いカップルもいる。後は40代のもとオタクらしきオッサンたち。「なにか」を確かめに来ているのだろう。だが、こっちもそんなものだ。
(以下ちょっとだけネタバレあり)
観終わっての印象というのはとくになし。「宇宙戦艦ヤマト」と「さらば宇宙戦艦ヤマト」を足して二で割った形。お約束のシーン(私には、加藤〈だっ... [続きを読む]
» 「SPACE BATTLESHIP ヤマト」 アニメの宇宙戦艦ヤマトと思わなければありかな [珍竹麟 ~映画とネットとi-Phoneなどモバイル端末の日々~]
「SPACE BATTLESHIP ヤマト」を診た。
村上春樹作「ノルウェイの森」の公開日だったが、こちらを見た。
1年前くらいだろうか、木村拓也主演で「宇宙戦艦ヤマト」が実写映画化されるというニュースをネットで見つけて、何のジョークかと思っていた。
一応、世界戦略の映画らしい。
それをするなら、人種をいろいろ混ぜる必要がありそうだ。
その辺を考えると、超時空要塞マクロスの実写化の方が世界戦略としてリアルかもしれない。「トップガン」を作らせた映画であることも考えて。
時間... [続きを読む]
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