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2011.02.27

「英国王のスピーチ」インプレッション

 おそらくだが公開館のまばらさから、日本では最初はココまで評価されるとは思われてなかった映画なんだろう。

 確かにまあ日本では英国王室の王なんてそんなに親しみもないし、それに、そこまですごい映画だとは一見、思わないのだ。

 深い味わいのある映画だった。

 見終わって似た印象を感じたのは、去年の「インビクタス」だ。

 方向性もちょっと違うんだけど、この映画が海外で特に強く評価されているのはそういうことのような気がする。そういうことってのは「皆を奮い立たせる勇気づける演説」に共感する感激するということだ。強い指導力を欲している。

 ある意味不幸なジョージ6世と奇妙なその吃音症治療、ユーモアをその部分だけでは全くドラマにならないが、名演技が最後に感動を与えてくれる。

 ラストスピーチの中でのジョージ6世の変貌が本当に頼もしく、心震えさせられた。

 リーダーであるべき人の言葉というのはかくも重要なのだと思わせられる。どこかの国の元首やその周りの人に見せてあげたい映画だった。

 しかし、こんなに自然な演技を見せられる人ばかり揃えて本当に贅沢な映画だ。あまりに自然で、おかげで演技のすごさを見逃すところだったじゃないか。

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