「ミッション・インポッシブル ゴーストプロトコル」インプレッション(2012/01/06修正)
実は劇場で見たことがないこのシリーズ。今回足を運んだのは一にも二にも監督がブラッド・バードだからだ。ブラッド・バードは「アイアンジャイアント」、「Mr.インクレディブル」の監督でカメラワークと伏線をいかした、ハートウォーミングかつしてやられた感のある演出で好みの監督だ。
ただ、こいつは実写である(実写初演出？)し、何よりプロデューサーと主役がトム・クルーズなのだ。これは強敵である。
従って映画は監督の期待値に反して、評価は高くない(「Mr.インクレディブル」は3DCGアニメで一番好きなアニメ)。けど、このアクション映画をここまでやりきれるスタッフというのもそうは居ないはずだ。
監督らしいなと思ったのは、例えば、冒頭の監獄シークエンスの意味のわからない混乱が、結果的に最後の鍵につながっていたり、わざとらしいほどの「あるあるネタ」で気を引いていたところを、くるっとひっくり返すドバイのアクションシーンとか。これがまた気持ち良い。
個人的に砂嵐の中のチェイスシーンなどはどう撮ったのかわからないが、この中でのGPSなど小物の使い方がうまいのも気持ちいいのだ。
そしてラストの切なさも良い。
元から用意されていたものなのか後から付けられたものなのかわからないが、太陽のようなスターそして傲慢なスターであるトム・クルーズ演じるベタベタな主人公イーサンにほんの少し影を落としながらもカッコイイ。
そういう意味では見事なアクション大作だった。
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