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2012.02.28

「TOURNAMENT(トーナメント)」インプレション


 「少林少女」のプロデューサーで、「ハイキックガール」の監督、「KG」「サルベージマイス」のアクション監督という、アクション監督と言うよりは技斗といったほうが良いような感じの人である。

 その監督最新作がこの「トーナメント」だ。


 誤解している人が居るかも知れないが、これはフィクションである。脚本が存在し演出を付けてトーナメントをしたらこうなるだろうという、そのエッセンスだけを抽出したものだ。それを1時間未満にまとめて、レイトショーだけで公開という事をした。

 色々チャレンジングな人だ。

 確かに試みとしては面白い、空水流が実在するのかどうかは分からないが、独特の雰囲気が醸し出されて良かった。

 ただ、空手の人が多い(これは今までの協力からみて、出て貰いやすかったのだろう)ことや、フリーファイトで空手の人が出るのはどうだろうとか、妙に芝居っ気があるので、倒れ方に不自然さがあったり、いやいや、本当かも知れないのだが、そういう目で見られる条件をそろえてしまったところが拙いんじゃないかと思うわけだ。

 監督の目利きは確かなんだと思う。この空水流の彼もいわゆるエクストリームマーシャルアーツのような動きで非常に面白い。

 トーナメントに絞ったことで際立って美味い演技でなくとも良くなったメリットはある。正直、これまで見た監督作品で一番良かったような気もするのだ。けど、この手のコンタクトアクションのリアリティをどう作り込めるかが勝負なのだが、上記の理由でイマイチ、ノれなかった。

 このイマイチ感が最大の弱点だ。

 順序は逆だと思うが監督の盟友の1人田崎竜太監督の「サルベージマイス」ではどのようにアクション演出したか楽しみにしよう。。

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