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2012.03.22

「ヒューゴの不思議な発明」インプレッション

 これも遅ればせながら。

 3D字幕版を視聴したが、ノーマルの字幕版でも良いんではないかな?3Dであるのはサスペンスの増幅と随所に出てくる歯車、ゼンマイ機構の表現とのためが主なので、2Dで分かる人には暗い画面を見ない2Dの方が良いと思う。

 あ、あの仕掛けにも効果があるのか。

 さて、これは学天則を思い出す風貌の機械自働人形の修復話は、実は途中までの牽引役で、大事だけどそこまで重要でもなかった。だから何かを「発明」したりすることを期待してみると、ひどくがっかりさせられる。邦題は失敗じゃないかな。

 三谷幸喜の「ザ・マジックアワー」のように映画への回帰的リスペクトを表す事が目的の映画。2D、3Dの変換は画面と映画の撮影の行き来にも3Dは効果を示す。この辺りの映像演出は良くできていたと思う。

 しかし、全体的に3Dの使い方は上手いが、どうしてもきらびやかなシーンで画面が暗いのが気になってしょうがない。この辺が現在の見る手段の限界だと思う。

 あと、演出上余り良くない、気になるシーンが2箇所有る。

 1つは公安官の心変わりだ。台詞の訳も良くないのかも?と思うが、「役割」がある事を察して、ヒューゴを解放する彼の心情は自分には納得できない。あそこはあの場での対人関係でのプレッシャーに負けたと解するならよく分かるのだが・・・。

 もう一つはラストにいきなりイザベルの一人称で閉じてしまうとこだ。これは本当に解せない。素人っぽい。こういうやり方をする時にはやはり対になるところをもう少しチャンと描くべきだと思うのだけどどういうわけなんだろう。

 そもそも導入シーンや過去の説明シーンなど非常に計算された演出をしているので、当初の予定と変わってしまったのではと思うのだが・・・

 それでも、映画の中で映画のすばらしさを伝えようとする試みは好きだ。バッサリ切り捨てたくないのでジュブナイル映画と言うことでこういう風になったのかなぁと思いながら見終えた。

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