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2012.09.16

「天地明察」インプレッション

 全体的に長いと思う映画だった。

 前半はテンポもあり楽しいのだが、後半の苦難が、主人公を描き切れてないからか、なんでそんなつまらないことで続くのかよく分からなくて困惑した。

 そもそもネガティブな事前情報が多い映画だったので、構えてみていたのでダメージは少なかったのだが。そのせいもあって些細な合成の処理が良くなかったとか、ナレーションをわざわざ大家にやってもらいながら、テロップをかぶせたり気遣いが妙にバランスを欠いていたのも気になった。

 あと、主人公と妻が歳とらない映画で、その辺も時間経過を感じられなくて、言葉でもう3年?もう10年?なんて調子とか、割と現代劇風の演出してるかと思うと水戸光圀の登場シーンでいきなり舞を舞ってみたりとか、どうも統一感もないような感じで、なかなか惑わせてくれた。

 とても「おくりびと」の監督作には思えなかった。

 それでも一発、これは凄いという絵があったら、それだけでのめり込めたのかもしれないが。

 ただ、ある水準を超えているのは間違いなくて、こういった物が後に結びついて欲しいとも思う。惜しい映画だった。

 原作はたぶんそんなことはないだろうと思う。なにせ名だたる賞を受賞した数少ないベストセラー作家の手になる物だ。たぶん単行本2巻分の内容を一本という尺の短さに対応させてエピソードをサバけなかったんだろうなと思う。

 それにしても、ここ何作か観た角川の映画は原作有りの物は出来不出来に関係なく原作が読みたくなる作りになってるなあと思う。小説でどう表現したのか知りたくなる内容だ。そういう意図があるんだろうか?

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