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2012.09.02

「桐島、部活やめるってよ」インプレッション

 遅きに失した感想だ。あと1週間かかってるかどうかも怪しいので、もし未見の人がいたら見ていて損はないと思う。

 原作の力があるのだろうが、学校のスター、桐島の退部騒動によって周囲の人間が大きく揺さぶられるその様を見事に描き出している傑作映画だと思った。同じシーンが別な視点で次々と描き出されていく、その都度、新発見や新情報がもたらされながら、話が進行していく「羅生門」形式の展開が小気味良い。

しながら、各々の真意をうまく表現するのに使われている。

 人にはそれぞれの立場や行動原理があって、それぞれの正義を信じ、後ろ盾に生きている。この映画では部活でのポジション、先生との軋轢、部活仲間や友人関係、恋人関係、片思い。

 甘酸っぱい、あの時期でしか味わえないような、空間で、各々の信じるもののために少し走り出す。それが非常にいいバランスで進んで行き、あっという間の時間だった。

 俳優陣は若年そうだがしっかり地に足がついたキャラクターを演じていてこれも好感。きっと誰かに同感できるように思う。

 解決しない事件にモヤモヤする人もいるかもしれない。でも、それは見た目のことで、それぞれがそれぞれに何かを解決して、また何かを始めていくという流れが、日常の切り取りであるように見えて、若いって良いなぁと思える、本当にうらやましい空間だった。

 自分の中では「ポテチ」を超えて今年の邦画実写1位にしたい。

 ただ一つだけ自分が腑に落ちないのは、この監督があの「クヒオ大佐」の監督と同一人物だということだ。これは驚愕した。

 2009年のクヒオ大佐のインプレッション
 URI= http://ja-bow.txt-nifty.com/netvalley/2009/10/post-862c.html

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 インプレッションには間違いないんだが、あらすじを知りたい人にはまず向かないだろう。  というのは、途中退席してしまったからだ。 [続きを読む]

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