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2012.11.05

「のぼうの城」インプレッション

 待たされた。昨年の秋に公開予定だったが、この作品の重要なポイントになる水攻めが問題視されて若干ではなく1年以上も待たされた。

その間に無名だった尾野真千子は主演を何本もこなす女優に変貌しているし、子役は育って見た目が変わってしまった。

 それにしても、ここまで面白くなるとは思わなかった。メインキャストの配役には隙がない。ピッタリとわかりやすく、二人をのぞき、意外性はないかもしれないが、何も説明しなくても納得できる。

 まあ何よりも野村萬斎はさすがの演技者でちょっとした動きで目を奪うのぼうの役に見事すぎるほどハマッていた。それがこの映画の肝だ。

 僕らがのぼうに魅せられなくてはいけない。

 不満がないわけではない。

 水攻めシーンの合成(津波を考慮してやり直したとの噂)は特撮で行くかCGで行くか悩みどころだったと思う。田畑を覆い尽くす水の合成がこれほどの大作にしてはやや不十分で、残念だった。

 それから、ナレーションの入れ方だ。冒頭の部分はナレーションに頼らなくてもと思うが、その辺もどこまで観客にインプットすればいいのか難しいに違いない。

 たらればで言い出すとそういったことは山のように出てくるかもしれないのだ。

 でも、自分はのぼうが好きになった。劇中の人と同様に好きになった。
 だからそれで良いのだと思う。

 水攻めシーンに恐怖感がない人には是非見て欲しい元気の出る作品だ。

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