「009 RE:CYBORG」インプレッション
ところが、その後の原作漫画のトンデモ度とか。そのあおりを受けた80年代のテレビ版はまだしも、町田義人の歌は良かったけど結局何だったの?な「超銀河伝説」など、餓えていた時期でも不評だったと思う。
それから小室哲哉の音楽が話題になったのも・・・黒歴史化してませんか?みたいな。
本作もそういう伝統に準ずる部分が多い。加えて監督の趣味なのか攻殻機動隊のような感じなんだが、好きな部分もある世界なので逆にダメなところが目立ってしまうという感じだった。
逆に良いシーンもある。ドバイ空爆前の空中戦とかは真似したくなるようなかっこうよさがあると思うのだが、この辺制作の都合なども有るのかもしれないけど、もっと高いクオリティに出来るように思った。
というのは直前に「biohazard Damnation」を見たせいかもしれないが。
あと、科学考証が残念だ。加速装置をどうとらえるかだが今はどういう設定が主流なんだろう?自分は感覚とそれに呼応する体の反応が高速化する仕組みだとばかり思っていた。ところが今作では重力の壁は越える、光が追い付けないほどに高速に走るシーンが出てきて、唖然とした。
ジャンプが高速化するのは解るが、ジェット噴射もないただの落下で後追いの009が003に追い付くなんてのは、ルパン3世みたいな話だったら、いざ知らずSFを標榜する009では意味づけをして欲しいところだ。
まあ、天使と絡めるのはアリなのでそこはメクジラたてないのだけど。心から絶賛できる009を見てみたいという夢は今回も叶わなかった。
ところで誰もがつっこんでいるとピュンマの活躍が少なかったというか無かった件。これは制作者に同情する。使いどころが難しいから仕方ないかも。
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