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2013.01.26

「デッド寿司」インプレッション

 わりと監督名で観る観ないを決めない方だ.。

 けど、井口監督の映画は必ず検討俎上にのせる。この「デッド寿司」は完成してから公開までの時間が長かったので、待っていた。
 映画史上最高傑作と思うような映画を作るわけではないのだが、バカ映画(褒め言葉)を見事にバカ映画たる物にしてくれる手際にはほとほと感心する。年に2回くらいはこういう映画が観たくてたまらなくなるので、待っているのだ。
 「デッド寿司」はイカにもタコにもバカな話だ。寿司が牙をむいて人間を襲う(笑)「アタック オブ ザ キラートマト」ってのがあったが、もっとバカ(褒めてます)。それを練りに練っていかに喜ばすかというタイミングが見事なのだ。

 主役は「ハイキックガール」で主役デビューした空手家の武田梨奈。この作品でも主役だというのも大きな見に行く動機になっている。アクションできる若手女優のがんばりは応援したい。

 ただ、彼女は容姿のせいか薄幸の役が多くって、アクションの取り組みは良いのだけど、魅力が上手く伝わらないタイプの女優だと思う。アクション女優として良い題材に出会ってないというか、アクション映画だとどうもテーマが偏っちゃう、その辺が今後の課題だと思っていた。
 それがいきなり井口昇監督作で「どういうこと?」な感じで興味もわいた。

 彼女主役前提の監督オファーだったと井口監督が言っていた。間違いなく新しい魅力は引き出されていると思う。今まで観た作品の中では一番"かわいい"部分が出ていたし、一番狂っていた(笑)
 それから脇も松崎しげる以外は井口組の常連で固めているのだが、狂ったキャラ揃いで笑った。
 特に出色なのは毎度主役を食ってしまう亜沙美。身体能力と自分の持ちキャラで勝負するタイプの女優だけど、アクションも素晴らしいが、今回はそれ以外にも見所がある。
 松崎しげるも何で松崎しげるかと思ったら、見せ場があるしなぁ
 板長役の津田さんとのラブシーンはエロいんだけど腹を抱えて笑う。

 あと、細かいこと言っていくと寿司ネタがトロ以外は安いのばっかりだとか、マグロがマグロじゃないとか、常にバカに突っ込みを入れ続けられるような、本当にバカな映画で(本当に褒めてます)バカ映画好きには花丸でおすすめしたい。

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