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2013.02.08

映画メモ2013/02/08「ファンの先鋭化と注意点」

 つい先日、「特撮はヒーロー物じゃないんだよ」というツイートを見かけた。

 たぶん、昨年の「特撮博物館」の展示内容なんかからもうかがい知れるように、作ってる人たちにはそういう暗黙の了解があるように思うし、実際にそう言ってる人も数人知ってる。

 確かに特撮という言葉はどうにでもとれそうな危うい言葉だ。多分手法としての特撮を実際は何かのコンセンサス(着ぐるみを撮っただけではダメとかCGは違うとか)があって決めていて、その上での話で、出てくるのだろうけど、あの言葉だけ一人歩きするのは多分、特撮の人たちにはあまり良くないと思う。
 言ってることは間違ってはいないけど、見る人によっては不親切だし、不愉快きわまりない物言いだと思った。
 昔の話を蒸し返してしまうけど、アニメファンにもそういう人が多く居る時期があり、そういう人たちはマニア化していった。その人達が原動力になっているのも理解するけど、そういう毒を吐きながら業界が活性化するかな?と思うのだ。
 自分もロボット物アニメが「ゴッドマーズ」を代表するようなロボット描写が残念なアニメも売れてしまって、憤慨していたことがあったし、気持ちは分からなくもないのだが、飲み屋のトークならいざ知らず、拡散して言うようなこっちゃないだろうと思った。
 アニメは先鋭化したから裾野が広がったんじゃない。いくつかの牽引役の作品はあったけどそれだけで伸びてきたわけじゃない。今も売れているアニメはどういう物かというのは歴史が語っている。
 他の様々な趣味、嗜好のジャンルでそういうことは幾度となく行われてきたのだろうと思うし、これからも何度も繰り返されるだろうと思う。
 言葉の定義が混乱することはあるのだ。時代で意味が変わることもある。「妖怪」趣味の人たちがわざわざ「民俗学の・・・」と言っている現状を知って驚いた(そういう混濁をしてしまうことへの恐れがあるのだけど)。だから啓蒙は良いのだけど、もうちょっと優しく教えてやって欲しい。
 ファンとしての先輩で、裾野を広げたいと思っているのなら。特に商売を広げていかなくちゃという人がこういうことを言うのは大いに危惧してしまうのだ。
 前述の通り、先鋭化した物だけが売れたわけでなく、単に売れたという点だけならそうでないものの方が遙かに売れているわけで、良い物は欲しいけど良い物が売れるわけではない。
 全ては最初に定義が混乱してることにあるのだけど、自分の居る側がマイノリティだと自覚している人ほど自己の正当性を主張しようとしてこの深みにはまるように思う。
 確かに10代の子供らには特撮映像を見て「このCG凄い」という子も居るくらいだから本当に気持ちも分からないではないんだけど、も少しやり方考えて欲しいなぁ。

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