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2013.04.16

「ライジング・ドラゴン」インプレッション

 さすがにジャッキー・チェンも年を取ったと思ったし、スタローンのようなガチムチな感じには成るつもりもないだろうし、速さも昔ほどはないんだけど、ここぞという時の覚悟が違うなと思った。スタントの思い切り、蹴りや拳を実際に当たっても仕方ねえや的な殺陣。

 思えば僕らはその覚悟にしびれていた。
 「奇蹟<ミラクル>」「ポリスストーリー」とかは立ち見でも観た。ところが自分自身がひととき映画全般を見るのをやめていたこともあって、好きだったジャキー作品も見なくなっていた。

 自分は「酔拳」や「笑拳」とかよりもやはり、「プロジェクトA」のようなA級に近づいた作品が好きだった。「スパルタンX」あたりから蹴りやパンチの入れ方がキックボクシング的になって新しさを追求していたけど、香港でのトレンドがカンフー物からギャングアクションのような物に移り、ジャッキー自身が多作だったこともあって、飽きて離れたのは間違いないだろう。

 嫌いになったわけではなかったが。

 先に公開された「カラテキッド」も見ていなかった。「ライジング・ドラゴン」はまさに久々の鑑賞だった。

 冒頭のローラースーツの脱出劇、今までやったことのないことにあえて初っぱなから挑戦。新しい面白さを追求して楽しませようという気概を感じる。

 中盤の展開や癖として表現するチューインガムの食べ方とかこういう細やかなアクションにさすがだなぁと思いながら観進める。「味」がある。そうとしかいえない。なんてことのなさそうな動きにハッとさせてくれる。

 そして、スカイダイビング(合成カットだが実際に強烈な風圧で空中に浮かんでるのはメイキングシーンでわかる)、火山転落のスタント。立ち上がって、しかし耐えきれず突っ伏すシーンに目頭が熱くなった。

 今ジャッキーに出来る最高のアクションとスタントを観ることが出来る。手抜きしていない。そういう意味でのガチなアクション映画だ。
 もしかつてジャッキーチェンの映画にしびれた人には是非観て欲しい。

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