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2013.06.05

「リアル 完全なる首長竜の日」インプレッション

 いわゆるサイコダイブの話。機械を使って他人の意識世界に飛び込む。コレも使い古されたアイデアだけど、最近の洋画では「インセプション」のような名作があるので、やり方次第だと思った。
 ただ、こういう話は人間の想像の錯誤を利用できるので、本来は小説が得意な話で、実写映画にするとかなり高いハードルになると思ったのだ。邦画のそこそこに大作だとは思うけど、ベテランだけど映像や撮影が凄いという評判は聞いたことがない監督で、ちょっと不安になりながら、そこがクリアできてるのかが気になってみることにした。
 原作は未見だ。
 話の構造は割と早い段階でネタ晴らしが始まってわかってしまった。そのせいで中盤の主役交代どんでん返しは良い刺激になりそうなのだけど、全く効果的でなかった。
 もちろんこういう部分を刺激的にしない意図が有ってもおかしくない。そうすれば他の部分で良い絵を作ったり、丁寧に作れば良いだけのように思うが、予算がなかったのか監督の趣味なのか、自分にはどうもなじめなかった。
 まず事の発端がお粗末に思う(完全オリジナルストーリーになってるというのはこの記事書き始めて知った)し、ラスト付近で、なぜか部屋の中で中谷美紀扇風機当てて、髪をたなびかせる心情演出したり、首をかしげさせてくれたし、病院の描写、特にセンシング装置周りの説明の仕方とかが、病院でああいう経験がないのだなと思わせてくれるような(考証が足りない)のは、最初、夢かと思ったらそうじゃなかったりで、頭が痛かった。
 ただ、首長竜のシーンはとてもがんばっていて、アクションアワードで表彰された佐藤健の面目躍如だったと思う。
 原作レイプとかそういうんじゃなくてもっとシナリオと考証をしっかりしてリアリティを作り込んで欲しかった。
P.S. 淳美の父役の松重豊があるシチュエーションでご飯を食べるシーンがあるのだが、そのシーンが深刻な状況なのに、むしろそうであればあるほど、「孤独のグルメ」のワシワシと頬張る姿が思い出されて笑えてしまったのは、自分だけかも知れないのだけど。

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