「真夏の方程式」インプレション
ただ、そこが面白い人とそうでない人(最後にねちゃったお父さんみたいに)はいると思うので、そこが軽くサワリですまされているのは、良いんだろうと思う。
それも大事だけど、そこだけではないからだ。
見える範囲の幸せと見えない範囲の幸せ。それを守りたいというエゴとエゴ。良くできた話だ。
「容疑者Xの献身」やこの作品を見ていると、湯川学は京極堂シリーズの中禅寺秋彦を思い出す。もっともかなりアグレッシブに湯川は動くのだが。全てを知って、そして選択する。繰り返されるメッセージと湯川の科学に関するスタンスが彼の人となりを浮き上がらせて面白かった。
今期はテレビ版では科学考証に?が付くことがあったのだが、今作はあまりその辺にボロが出ないようになってるので、その辺は問題ない。原作ファンでも楽しめそうに思う。
ところで、杏は足が長すぎて「プラチナ・データ」の時にも人間じゃないようなプロポーションだったけど、今回、成実の10代を演じる青木球菜が輪を掛けて足が長くて驚いた。
それから作品の性格上、吉高真理子の存在感が薄くて、テレビ版でも思っていたのだが柴咲コウのやっていた役の方が、作品的にはあっていたかなと思う。
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