« 「桜姫」インプレッション | トップページ | 「サイレントヒル:リベレーション」インプレッション »

2013.07.07

「真夏の方程式」インプレション

 原作はまだ読んでいないので、その辺との比較は出来ないが、東野圭吾のことだから、ロケットの初速(圧力まで計算しているかどうかは怪しい。実験で得られたデータで合わせるということをしそう。)と射出角度、重量等の情報を入れ込んだ方程式を作って、何を実験で得て行くのかということをやってそうだなと勝手に思っていた。

 ただ、そこが面白い人とそうでない人(最後にねちゃったお父さんみたいに)はいると思うので、そこが軽くサワリですまされているのは、良いんだろうと思う。

 それも大事だけど、そこだけではないからだ。
 固い意志で家族が持っていた秘密を守り抜こうとする人たちに心打たれる。バカだなぁと思いながらも、同情してしまう。「幸せ」のために、人を殺めてしまった人たちだが・・・
 守り守られ、しかしそのひずみが新たなねじ曲げられた人生を生み出すことが耐えられず、湯川が動き出す。

 見える範囲の幸せと見えない範囲の幸せ。それを守りたいというエゴとエゴ。良くできた話だ。

 「容疑者Xの献身」やこの作品を見ていると、湯川学は京極堂シリーズの中禅寺秋彦を思い出す。もっともかなりアグレッシブに湯川は動くのだが。全てを知って、そして選択する。繰り返されるメッセージと湯川の科学に関するスタンスが彼の人となりを浮き上がらせて面白かった。

 今期はテレビ版では科学考証に?が付くことがあったのだが、今作はあまりその辺にボロが出ないようになってるので、その辺は問題ない。原作ファンでも楽しめそうに思う。

 ところで、杏は足が長すぎて「プラチナ・データ」の時にも人間じゃないようなプロポーションだったけど、今回、成実の10代を演じる青木球菜が輪を掛けて足が長くて驚いた。

 それから作品の性格上、吉高真理子の存在感が薄くて、テレビ版でも思っていたのだが柴咲コウのやっていた役の方が、作品的にはあっていたかなと思う。

« 「桜姫」インプレッション | トップページ | 「サイレントヒル:リベレーション」インプレッション »

映画・テレビ」カテゴリの記事

書籍・雑誌」カテゴリの記事

コメント

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 「真夏の方程式」インプレション:

« 「桜姫」インプレッション | トップページ | 「サイレントヒル:リベレーション」インプレッション »

2019年9月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30          

Twitter


BOOK LUCK!

無料ブログはココログ