「SHORTPEACE」インプレション
「九十九」は付喪神の話。雨宿りした祠ででの一夜の出来事というのは、使い古されているが、蛇の目傘と反物のCG表現はキラキラ美しく楽しかった。
ただ、人物のCGモデリングがいまいちで、5年くらい前のゲームのリアルタイムレンダリングが必要な映像ならわかるが、現時点では違和感があってまるで薄い皮をかぶった箱形ロボットのようで残念だった。
「火要鎮」は「八百屋お七」モチーフの話だが、映像は本当にすばらしい。比較してはいけないのだろうけど、人物のモデリングは違和感ないし、絵の質感も良い。着物の表面の表現も詳細な描写ではないけどいかにも絹っぽくってニヤッとした。
しかし、圧巻はやはり炎の表現で、最後の大火災は見事。
それから巻物のアングルから何度かの上手い切り返しを入れて、通常の表現に変わり、また最後にズームアウトして巻物に変わるというようなそういった画面設計も面白かった。
「GAMBO」これも良くあるネタを利用しているが、熊の造形がああいう感じだったのはラストのバトルシーンのためなんだろうなっと。絵のタッチ(に見えるレンダリング)も良い感じだし、なかなか面白い。
決まり手はダジャレのベアハッグだったので一人で苦笑していた。
「武器よさらば」は大友克洋原作の小品だ。原作を見ていれば最後はその通りかなと思うけど、とにかくメカ描写がすばらしく、メカを使ったアクションは冴えていた。
「武器よさらば」といいながらそこに一番惹かれちゃうのはどうなんだかと思うけど、アニメで大友克洋の漫画の絵(ある意味それ以上)が動くのを観られるなんて、本当に幸せなことだ。
見返すことでまだ発見がありそうなので、絵に興味のあるひとは観て損がないんでは?話はどうかな?(笑)
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