「オーガストウォーズ」インプレッション
政治や軍事に詳しい人ならタイトルですぐわかるのだと思うが、自分はわからなかった。コレは戦争映画で、8月戦争の別名を持つ南オセチア紛争についてのロシア軍の正当性をうたうプロパガンダ物だ。
8月戦争(Wikipedia)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8D%97%E3%82%AA%E3%82%BB%E3%83%81%E3%82%A2%E7%B4%9B%E4%BA%89_(2008%E5%B9%B4)
こういうレトリックというか、宣伝は日本だけなのかも知れない。本国でこういう宣伝がされて居るんだろうか?と思う。
後半の現実と妄想が交錯するシーンではその設定が活きているし、こういう絡みあわせは「テラビシアにかける橋」(コレはファンタジーといっても良いのだが、僕らが普通に思っている剣と魔法の世界とは違うので、騙されたような気がするだろう)とか「エンジェルウォーズ」とかで割と見かける演出、作風なのだけど、初見はかなり驚いた。
・「テラビシアにかける橋」インプレッション
http://ja-bow.txt-nifty.com/netvalley/2008/02/post_624a.html
・「エンジェルウォーズ」インプレッション
http://ja-bow.txt-nifty.com/netvalley/2011/04/post-68c2.html
ロシア軍の協力もあるため映像は安くないし、VFXも金が掛かっている。最後の交錯シーンが本当に頭がおかしくなったかのようにできれば、自分はその混沌とした感じが楽しめたのではないかと思うので、そこが惜しいと思った。
「トスカーナの贋作」のように混沌として終わると味わい深かったように思うのだが、プロパガンダムービーだとそういうわけにはいかなかっただろう。
・「トスカーナの贋作」インプレッション
http://ja-bow.txt-nifty.com/netvalley/2011/02/post-e63b.html
色々考えるのに良い映画だった。でも、このだまし討ちのような宣伝はそろそろ止めないと、映画自身への不信に繋がりかねない。そこの所は覚えておいて欲しいのだ。
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