「はやぶさ/HAYABUSA」インプレッション
自分は糸川英夫というか彼を持ち上げる人たちが苦手で、礼賛とは言わないが、思いっきり偉人として持ち上げたこの映画はとても自分の中ではダメな物なのだ。だが、監督スタッフ、役者陣。手癖のメンバーとは言え、さすが熟練の技術で面白く見せている。
自分は糸川英夫というか彼を持ち上げる人たちが苦手で、礼賛とは言わないが、思いっきり偉人として持ち上げたこの映画はとても自分の中ではダメな物なのだ。だが、監督スタッフ、役者陣。手癖のメンバーとは言え、さすが熟練の技術で面白く見せている。
昨日(2008.06.02)の日経朝刊に地球温暖化懐疑派の話が載っていた。
洞爺湖サミットやアフリカ会議などの有る時期だから同じ流れで取り上げたのだろう。「日本地球惑星科学連合大会」という大会の話だ。委員長の肩書きやらも結構な"良い"大学が並んでたりするんで、笑いそうになるんだけど、さらに色々学会が参加してる。だが、基礎科学の学会の名前が見あたらないのとこの大仰な名前がさらに胡散臭い味付けしている。誰か止めなかったのか(^^;
まぁそれはそれとして。
前に記事になっていたんだけど、割とよく通る場所のアレが発電床(床用圧電素子)だとは気づいていかった。まだまだだな(笑)
asahi.comの記事
http://www.asahi.com/life/update/0120/TKY200801200127.html
アル・ゴアの「不都合な真実」を見た。
この映画がドキュメンタリーにカテゴライズされるのには違和感がある。そう言う人も多いだろう。多分、それはコレが「地球温暖化についての警鐘」の話ではなく「地球温暖化についての警鐘を鳴らす男」の物語だからだろう。
衣類洗剤が何を落としているか考えたことがある一般の人が何人いるだろうか?
「何って?汚れじゃないの?」
そう言う反応が普通だと思う。じゃあ「汚れ」って何ですか?こういわれると少しずつ困ってくるはずだ。要は衣類が販売状態になるべく近くなるようにする作業をやっている訳なのだが、すなわち最初に付けていなかった、色や匂いの素になる物を衣類から排除するのだ。
例えば色、染料で染めたもの等に置いては昔から洗濯時の色落ちが心配されていたわけだ。後から付いたシミなどとどうやって元から付いている物を区別させて落とすのか、その辺りが洗剤の重要な機能になってくるわけなのだ。
油汚れとかタンパク質の汚れは落ちる落ちないに関係なく異物にしやすいから、その機能を純然と高めていくことで対応してきた。酵素配合なんてのもタンパク質分解酵素やらを洗剤中でも効能が落ちないように仕込むことでより異物を切り離しやすくしていたのだ。
ただ、「アタック」登場以降は少なくとも国内では様子が違う。このアタック、以前、ブルーバックスの「コロンブスの卵―ヒット商品は、こうして生まれた」だったと思うが、その開発の記事が書かれていたのを読んで驚いた。
アタックは白さを強調する為に蛍光剤などを使っている(使っていないアタックもある)のとは別に、画期的な発想で洗剤を作っていたのだ。
衣類は使ってくればどうしてもその繊維が解れ、目に見えないほどではあるが毛羽立ってくる。その毛羽によって表面の光沢感や色目が濁るのを防ぐことを目的としているのだ。
そのために探していたのが、洗剤中でも昨日するセルラーゼ、繊維を分解する酵素だ。
つまり、衣類の毛羽(毛羽になることによって少し本体繊維と様相が違うのだそうだが)を衣類繊維から切り離して、誇張すれば、衣類自身を溶かして白さを際だたせているというわけ。この辺はおそらく後発の開発でも同じようにやってきているのだろうから、基本的に同じ機能の物が多く出回っているはずだ。
まぁ毛羽の部分はいずれ衣類から離れ綿埃の素にでも成っているのだろうが、わずかながら衣類が傷むのが早くなっているかも知れないという疑惑は残る。
もっとも、アメリカ辺りの高性能で高価な洗剤の比ではない。あれは日本では考えられないほど"汚れ"を落としてくれるのだが、繊維の柔軟さも同時に著しく損なわれていくし、この辺は衣に対する習慣の違いだろうけど、日本のようなペースでは衣類を使えないだろう。
また、経済先進国の中では日本の衣類用洗剤は素晴らしく安い方だと言うことも覚えておいて欲しい。P&Gという日本有数の企業、花王と比べても遙かに巨大なメーカーが日本では主力の洗剤を販売できない。実売で3倍以上の開きがあるのだ。そこで日本用にはコストを削減したサーフやボールドのようなサブブランドの展開にとどまっている。
いずれ何らかのP&Gの仕掛けもあるのだろうけど・・・
「トップ」のCMから洗剤について2考してみた。色々考えるべき事はこんな処にもあるのだなと感じてもらえたらそれで良い。
平成18年02月18日に「NHKスペシャル 気候大異変 第1回 異常気象 地球シミュレータの警告」という番組があった。独立行政法人である地球シミュレーターセンター<http://www.es.jamstec.go.jp/esc/jp/>が管理しているスパコンでのソフト(と言う表現がだとうか疑問だが)の出力結果を基にした情報を元にしたものである。
番組自身は「普通の」と言ったら何だが、いたって普通の「地球温暖化現象に警鐘を発する番組」で、ガイドラインを京都議定書が守られた未来(現在折り合いが付けやすい省エネモデルの到達点)の予測を元にしたものになっている。
見ていて気になったことがあるので書いておこう。
気になったのはシミュレーション上の条件がどういうものが用意され、どう設定されたかという点と、シミュレーションの結果でどのくらいの所でしきい値が設けられ有意であると判断されて、番組で紹介された結果が出たのかという点の二つである。
後者はシミュレーションするプログラムの段階でも議論されていたはずだと思う。インプットでも操作が可能なパラメータなのかどうか・・・その扱いによっては、同じような結果が出ない危険性がある。自然現象なので正規分布だとか非常にきれいな分布に試行結果のバラツキが落ち着きそうだが、インプット条件が人為的だったり、条件のバラツキが分布の部分だったりすると、どのくらい結果がずれるのか自分には想像できない。(想定してる式が分からないし、スパコンで計算するような物が個人で出来るわけがない(笑))
もちろん、携わっている人間は私より遙かに卓越した能力の持ち主なので、見落としてるとは思わないが、自分が鵜呑みにこの手のテレビ番組を信じられない気質で、その辺も分かりやすく説明されてたらなぁ良かったのになぁと思う(番組内で出来なければバックデータでそれを紹介するとか)。
特に気象モデル(この場合主に気温とそれによって生じる大気の流動力学モデルなんだろうが)だと、シミュレーションするにしても流体力学のようなちょっとやらしいものを使わなくてはいけなくて、結果が絞りにくいものだから(3次元のカルマン渦とかどういう風に扱うんだろう?カオスだとかフラクタルだとかもハシリの所迄しか勉強してないからなぁ。)かなり変わるんじゃないだろうかと余計な心配をしてしまうわけだ。
解説してる人いないかしら。
それ以前に気になったのは、前者の方。前提としてあるCO2供給源の設定・・・インプット条件に石油の採掘と消費期限をどういう風に設定してシミュレートしたんだろうかと言うことだ。石油は採掘可能年数40年と言われて久しい。今までは採掘技術の進歩で40年を延命し続けてきたのだが、最近になって新規に見つかる油田は非常に減っている。(石油の出自に異論があるのは承知している)こうなってくると40年以上は保っても、倍以上などには伸びないのではという気がしてくる。この番組で語っている未来は、地球全体の消費量が理想的に推移しても、倍以上の100年先まで採掘可能で、石油を使っているというモデルなのだろうか?と思ったのだ。
もしかしたら石油が枯渇しても同じように他のエネルギー供給源の所為でCO2を増やし続ける条件を設定したなら、どういう想定を行ったのかも妥当性など気になるところだ。
こういう検証は非常に興味深いし、学術的意義だけでないものも感じるのだが、そう言う条件が正しくないと、金を掛けてやっている意味が無くなる。条件を間違うと近傍の結果は確からしくても少し離れると全然違う結果になる危険性をはらんでいると思ったわけだ。行政法人として組織だってるからには、その時点時点でプログラムなり条件成りを入れ替えていくわけだろうが、あれだけのものを使ってやる意味を確実にして出して欲しいなぁと思う。
日本として気象シミュレータが上手く動けば、現在、寡占的に情報が取引されている気象予報のノウハウを日本が得て、国内の天気予報精度も上がるだろうし、商売上の情報たる農作物や水産などの資源に関しての先読みも可能になるし、消費の需要動向などのマーケット予測も出来るとは思うけどそこまで考えている独立行政法人なのかどうか心配だ。
自分自身はこれから先どういうような事が起こるかは正直言って分からない。ここのところ大きな紛争や戦争は資源(特に石油)絡みだし、最近、日本が抱える周辺の不安も石油や天然ガスが絡んでいるし、そういうことで燃料の消費形態が変わるかもしれない。使用量の節約はもとより代替エネルギーの研究が必要なのも間違いないが、やはり目先のことに目がいくのが人間だろう。
代替エネルギーが実現出来れば、また大きく変わる可能性もあるし。
どこまで本気なんだろうかこの独立行政法人は。
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早野 龍五・糸井 重里/著: 知ろうとすること。 (新潮文庫)
淡々と行われた早野さんの行動を糸井重里との会談で表していく。その過程が胸を打つ。強い意志で本当に素晴らしい仕事をされた。その過程を知るのに最適な書だ。残念ながら何かの秘密が解き明かされるわけでは無いのでそういう方はもう少し別な本を探された方が良い。 (★★★★★)
山岸 きくみ/著: 誰にもあげない (幻冬舎文庫)
三池崇史監督作「喰女~クイメ~」の脚本家によるノベライズ。映画よりもミステリー小説的な書き方になっていて、楽しむ視点が変化している。情報補完をかねて映画を見てからの方が楽しめるのでは? (★★★)
原田 実/著: 江戸しぐさの正体 教育をむしばむ偽りの伝統 (星海社新書)
と学会の歴史担当?原田実の「江戸しぐさ」検証本。偽科学ではないが、教育の場にまで忍び込び、恣意的で危険な思想なりかねないオカルティックな偽史の発生と発展をひもといて、まさしく正体を突き止めようとしている。問題はこのことが現在進行形で時の政府と結びついてしまったこと。情報を共有し目を光らせなくてはいけない。 (★★★★★)
松田 卓也/著: 間違いだらけの物理学 (学研科学選書)
疑似科学批判者として著名な松田氏の最新作。ただし、今回は物理側も間違うことがあるという例を自分の体験を踏まえて紹介していて、しかもその中身が今も間違ったまま流布されている物があるところが味噌。
批判眼と科学者としての矜持が垣間見え面白い。
個人的には揚力の話が一番面白かった。 (★★★★★)
ヤマザキマリ: プリニウス (1) (バンチコミックス45プレミアム)
こういう話は好きで、語られる蘊蓄が今の視点では浅はかに見えても、その当時どうだったのかはまた別の話。こういう貪欲な知への欲求があったればこそ、現在に至るわけで、そしてそれはこれからも変わらず進み行く物だと思う。 (★★★★)
ハシモト: ニーチェ先生~コンビニに、さとり世代の新人が舞い降りた~ 1 (コミックジーン)
「となりの関くん」見たいな、他人観察型の視点の漫画。この手の話だと長く続けられないよなぁと思いながら読んでるとネットで見たようなネタが。どっちかがオリジナルんだろうけど、1巻は珍しく紙の方で買った。 (★★★)
桜井画門: 亜人(4)
(★★★★)
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